つくばの広い青空の下、TX車両が行き交う日曜日。
研究学園駅を降りてすぐ、車窓からも見下ろすことのできる駅前広場には力強いキックと巧みなハンドルさばきでランバイクを操る子どもたちの元気な姿がありました。
“ペダルなし自転車”とも呼ばれるランバイクは、地面を足で蹴って進むシンプルな動作で乗ることができるキッズバイク。早ければ1歳半くらいから自転車に移行するまで楽しめて、公園などで見かける機会も多くなりました。
“みんなで楽しく”を合言葉に、その楽しみを広く知ってもらおうとつくばを拠点に活動しているのがランバイクチーム「つくばDream Kids(TDK)」。毎月日曜日に1回、研究学園駅前公園に隣接した広場でオープンな練習会を開催しています。
2~5歳くらいの子どもたちを中心に毎回多くの家族が参加しており、9月には50名を超える家族がつくばに大集結!TDKに加入しているチームメンバーはもちろん、中には公園に遊びに来ていたという近所の親子や他県からTXに乗って来る親子の姿も。自分のランバイクとレースで使うお菓子を持参すれば飛び込み参加も歓迎という気軽さも人気の理由です。
練習会は10時から。舗装された広場に作った100メートルほどのコースを使って、周遊した数を競うシールレースやゴールした人から好きなお菓子をゲットできるお菓子レースを12時頃まで行っていきます。
シールレースでは年齢によってハンデが設けられており、また、走行中はメンバーの親御さんたちが優しくサポートしてくれるので、小さい子やビギナーの子も安心。
「自分の子どもがこんなに集中している姿を初めて見た」
「次はいつ行くの?と、TDKの練習会を楽しみにしています」
と、親御さんたち。ランバイクを通して親子の絆が深まったと語る人もいたり、練習が終わるときには満面の笑みでお子さんを出迎える姿が印象的でした。
また、すぐ隣には広々とした芝生広場もあるので、疲れたら休憩したり水分補給をしたりと自分のペースで参加可能。テントやシートを持ってこれば、ランバイクデビューはまだの弟や妹も連れてピクニック気分で楽しい時間が過ごせます♪
「ランバイクに乗っている子どもたちって本当にいい表情をしているんですよね。友だちと一緒に乗ることで士気も上がるし、嬉しさや悔しさも味わう。バランス感覚や体幹、脚力など身体の成長をサポートするだけじゃない、TDKでの経験は心を育む機会にもなっていると感じます」と魅力を語るのは、チーム代表の工藤さん。レース中の粋なマイクさばきが光るお父さんです。
TDKが発足したのは今から6年前。ストライダーをはじめとするランバイクが一般家庭で浸透し始め、全国各地でレースや大会が催されるなど、キッズバイクシーンが盛り上がりを見せ始めていた頃。
お子さんがランバイクに乗り始めたものの、一人だとなかなか続かない。長く付き合っていく方法がないかと考えを巡らせた時に思いついたのが仲間を集うという方法でした。
「友だちと一緒に乗れば楽しく続けられるかも」早速SNSでコミュニティを作ってみたところ、同じような場を求めていた家族が集まり2012年5月にチームを結成。
初対面の人ばかりだったものの、ランバイクやアウトドアという共通点をきっかけにその輪が広がり、今では月一回の練習会の他、バーベキューや筑波山登山を企画するなど、ちょうどいい距離感を保った活動が続いています。
今まで練習会に参加した人数は、延べ1,000人以上。いろんなレベルの子が来てくれたけれど、発足時から一貫して掲げているチームの方針は“ファンライド”。
「初心者からレースを目指す子まで、小さい子からお兄ちゃんお姉ちゃんまで、みんなで一緒に楽しい時間を過ごせるような場をこれからも続けていきたい」
“自転車の街つくば”が、“ランバイクの街”としても盛り上がる未来はそう遠くないかもしれませんね♪みっきぃがお届けしましたᕕ( ᐛ)ᕗ
活動拠点:研究学園駅前公園(茨城県つくば市学園南2丁目1)
練習会:毎月1回 日曜日 10時~12時30分
活動報告はFacebookから