皆さん、こんにちは!TAKAKOです。
「長年使ってきたダイニングの椅子…クッションはへたっているし汚れているけれど、捨てるのはもったいない」
そんな風に思っている方はいらっしゃいませんか?
かく言う我が家も、結婚したときに購入した椅子がだいぶ傷んできているので買い換えたい気持ちはあるものの、13年分の思い出が詰まった椅子…簡単に捨てる気にはならないんです。
でも、もっとおしゃれな生地でこの椅子を生まれ変わらせることができたら?
ガタついている足を直すことができたら?
そんな希望をかなえてくれる職人さんが、筑波山の麓に工場を開きました。
つくば市田中にある「荒原いす張り店」は小さな看板と、可愛い水色の椅子が目印の、お店兼工場。
駐車場から見える雄大な筑波山もお店の看板代わり?!かもしれませんね。
張り替えのできる椅子は、一般的なダイニングチェアやソファはもちろん、美容室の椅子、歯科医院の診察台までというので、その幅の広さに驚きました。
依頼品の中には県内の家具店から預かったという北欧ビンテージの椅子も!!
北欧家具が好きなTAKAKOの目は、きっとギラギラしていたにちがいありません(笑)
茨城県出身の荒原さんは、大学進学のため都内へ。一人暮らしをしていたときに自分の好きな色で椅子を作れたらなと思ったそうです。
いったんは椅子とは関係のない会社に就職したものの、当時の取引先の一つに椅子の張り替えを専門とする会社があり、その仕事に魅了された荒原さんは思い切ってその会社に転職! 9年間の修行の後、2015年に「一級椅子張り技能士」の国家資格を取ると、TX沿線の発展と需要を見込んでこの地に開業しました。
お客さんから預かった椅子を見せてもらうと、生地や革はボロボロ。座面自体が落ちているものまでありましたがちゃんと直せるそうです。
また、クッションにするウレタンの種類を選ぶことで座面の高さを2~3cm変えることができるので、座る人の身長に合わせて自分だけの椅子を作れるというのも嬉しいですね!
写真は、「足のデザインがいいので、ぜひ修理して使いたい」と言うお客さんから預かったもの。
座面の板が割れていて座れない状態のものでしたが、分解して(写真左)張り替えると、右の写真のようにきれいになりました☆
落ち着いた茶色が良いということでこの生地に決まったそうですが、数えきれないほどあるサンプル生地の中から気に入ったものを選ぶのも一つの楽しみですよね!
「筑波山を見ながら仕事ができるのが気持ちいい」という荒原さん。
ミシン越しにこの風景を見ると、この地にお店を構えた理由が分かります。
眺めの良さ、夜でも音を気にせず作業できること、そして2歳のお嬢さんを思いっきり遊ばせてあげられる環境も気に入っているそうです。
この日、守谷市に依頼品を引き取りに行った荒原さんは、TX沿線には年々住宅や店舗が増え、張り替えの依頼が多くなっていることを幸せと感じているそうです。
笑顔の素敵な荒原さんご夫妻(#^.^#)
少しずつ仕事を教わっている奥様は、今では椅子の背板から古い生地をはがす作業を担当しています。
「こういう地道な作業が好きなんですよ」と笑う奥様。二人三脚でやっていらっしゃる姿がとても素敵でした。
良いものを、思い入れのあるものを、長く大切に使う心。
そんなことを筑波山の麓で学んだ特派員TAKAKOがお伝えしました。
【荒原いす張り店】
つくば市田中1370 B号棟
(ナビ検索は旧住所:田中1761)
TEL:029-828-6005