「つくばの学生って何して遊んでるの?」
都内に住む友人からこんな質問をされたことをきっかけに、都心では体験できないつくばだからこそできる“遊び”を広く知ってもらいたいと、実践・推奨している「インスタントバカンスプロジェクト」をご紹介します。
2015年から、つくば市と筑波大学生が協働プロモーションしている「つくプロ!」事業の一つとして今年から稼働しはじめたこのプロジェクト。インスタント(手軽+ローコスト)×バカンス(自然+ゆったり)の造語をキーワードに、つくばの豊かな食や温泉などの天然資源、歴史にフィーチャーした“遊び”を公開してきました。
そして、参加を募るツアーとしての開催が決定し、「インスタントバカンスツアー」第一弾が先日実施されました!
筑波大学院生の渡辺瑠花さんらが中心となって企画を練り、日々の喧騒から離れ、のんびりとした時間の流れに身を置くことの豊かさを感じて欲しいと選んだ場所は…
「つくばワイナリー」
気候を活かし、赤・白・ロゼワイン用に数種類のブドウを栽培しており、山梨で醸造したオリジナルワイン「ツイン・ピークス」が今年の5月に市内で開催されたG7科学技術大臣会合のレセプションで提供されるなど、つくばを代表するワインとしても注目が集まっています。
周囲には名峰筑波山をはじめとする山々が連なり、風光明媚な景色が広がります。
ゆったりと流れる時間の中で、つくばの豊かな自然の恵みによって育まれたブドウを、自分たちの手で収穫、搾汁してジュースにしていきます。
今にもはじけそうにぷっくりと膨らんだブドウ。熟しすぎた実は剪定しながら、丁寧に摘んでいきます。
赤く染まりはじめたブドウの葉の色が教えてくれる秋の訪れ。ふと空を見上げると、軽やかに飛ぶ赤とんぼの姿にふわりと心が軽くなったり。
沖縄や宮崎など、出身地がさまざまのメンバーが集まったこの日。グループ分けのグッパーでは地域ネタで盛り上がる場面も。
収穫が終わったら、足ふみ体験。男子も女子もワーキャー言いながら、ひたすらふみふみ。
楽しそうな笑い声に誘われたのか、大地から表れたのはトウキョウダルマガエル。この地ではよく見かけるこのカエル、絶滅危惧種に指定されている県もあるのだとか。
そんな里山の主に見守れながら、ブドウから溢れ出た果汁を濾したら果汁100%のジュースが完成!
土地の自然を肌で感じ、その恩恵を受けて育まれたものを味わっていると、まるで自分が自然の一部となっていくよう。恵みの1杯を私も美味しく味わいました♪
プロジェクトメンバーが、数あるつくばのパン屋さんの中で一番好き!と宣言する「ベッカライ・ブロートツァイト(Bäckerei Brotzeit)」のサンドウィッチを手作りジュースを片手に頬張り過ごす時間。
「美味しい」「楽しい」という言葉では表現しきれないような豊かさをそこに感じることができました。
“遊び”を創造する「インスタントバカンスツアー」は、つくばエリアを中心として他の地域でもこれから開催していくそう。
行政の立場からプロジェクトをサポートする屋代知行さんは、「つくばで暮らす若者や市民、民間企業も巻き込んで、開催を重ねる毎により魅力的なツアーにしていきたい」と話していました。
視界いっぱいに広がるつくばの空を見上げ、ゆっくりと深呼吸してみる。澄んだ空気に交じるブドウの甘い香り。
あんなにも慌ただしく過ぎていた時間は次第に流れを変え、こんな豊かさが近くにあったんだ…
つくばでの“遊び”を再発見し、ほっこり気分のみっきぃがお届けしましたᕕ( ᐛ)ᕗ