どーも、ヤギッチです♪
国内の3割の研究所が集積するつくばでは、科学技術週間になるとあちらこちらで一般公開される研究所があるため、街がにぎやかになります。
常設展示施設を置かない研究施設もこの時期に一般公開される貴重な期間。
普段、足を運べない研究機関をぜひ見たい!ということで、今回「独立行政法人 種苗管理センター」の一般公開に行ってきました♪
優良な種苗の生産・流通は、農業の生産性を高め、作物の品質を向上させるために不可欠。
種苗管理センターは種苗の生産・流通の適正化に関する行政を総合的に行っています。
具体的な業務内容は、主に下記の5点。
1、農林水産植物の品種登録制度において、出願品種が新品種であるかどうかを判定するための栽培試験と、新品種の育成者権の侵害対策。
2、流通している種苗の表示検査・種子の品質検査と、依頼に応じて行う種子の品質証明書の発行。
3、ばれいしょ及びさとうきびの種苗増殖の最も基礎となる健全無病な原原種(元だね)の生産・配布。
4、栄養体を主とする植物遺伝資源の保存及び増殖。
5、種苗関連技術の調査研究。
種を植えても、発芽しなければ作物は育ちません。
そこで、市販されている種の袋には「発芽率」や「品種」などを表示することが法律で義務付けられています。
種苗管理センターでは、「種苗検査」や「病害検査」を行い、その表示が適正なものか、病原菌を持った種が混ざっていないかなどを検査しています。
発芽率や病気持ちの種の混入などは、農家の人にとっては死活問題。とても大切な仕事です。
また同センターでは「栽培検査」も行っています。
「新品種」として認定されて登録品種されるためには、「区別性」「均一性」「安定性」「品種名称の適切性」「未譲渡性」の5つをクリアする必要があります。
栽培検査では、クリア条件の内の「区別性」「均一性」「安定性」を確認します。
区別性では、出願品種と似た品種を一緒に育て、色や形などの違いがあるかを確認。
均一性では、同じ品種の中でも色や形にバラつきがないかを確認。
安定性では、次の年にもう一度育てても、色や形に変化なく育つかを確認します。
…実際に育てて確認するということは、ある程度の時間を要しますね。
見事クリアできた場合は「登録品種」として認定され、その品種を利用するための権利(育成者権)が種苗法で守られます。特許と同じ概念です。つまり、同センターは種などの特許庁的な役割も担っているということですね♪
突然、目に入ったのは、大量のじゃがいも!
これら全て品種が異なるもので、およそ80種展示されていました!
「こんなに種類があるの!」と驚いていると、職員の方が「本来は150種類ほどあるんですよ」と教えてくれました。
たくさんの品種があるじゃがいもですが、実はウィルスや細菌病などの病気にとても弱い植物。また繁殖率も他の植物と比べて低く、1つの種イモから採れる種イモは10個前後にしかならないのだそうです。
じゃがいもを安定的に生産するには、病気のない健康な「種イモ」を毎年植えることが必要ということ。
同センターでは、病害虫が入らないよう厳格に隔離された圃場で、健康な「種イモ」の元となる「原原種」も生産しています。
…じゃがいもって、簡単に育てられる植物だと勝手に思っていました。
学生の頃に授業で育てたりしたし、放っておくと冷蔵庫の中でも発芽したりしたので、「生命力強い!」と感じていたのですが…。
この展示を見て、イメージが一転。実は、繊細な植物だったんですね!
屋外では、パプリカとトマトの鉢上げ体験を、子どもたちを対象に行っていました。
同じように「ゴーヤ」「トマト」「バジル」の苗植え体験も、子どもたちを対象に行われていましたよ♪
…大人ができないのが残念!
大人はアンケートに答えて、じゃがいもか、トマト(アイコという品種)の苗のどちらか1つを貰える!という企画がありました。
勉強したので、迷わずじゃがいもをチョイス。
畑に植えて育ててみようと思います!
ちゃんと育てられるか心配ですが…(^^;
以上、じゃがいもを4月下旬に植えても平気なの?…ヤギッチがお送りしました♪