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※当記事は3月に取材したものです。
現在つくばエリアでは4月2日からの平日夜間と4月4日、4月5日の外出自粛要請が出ております。
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みなさん、こんにちは。つくばスタイル特派員のしらゆきです。
約140カ国以上、約1万人という多くの外国人研究者・留学生が暮らす国際都市つくば市。
つくば市が“パンの街”と呼ばれるようになったのも、彼らが主食としているパンが多く食べられるようになったからとも言われています。
パンの店が市内に30軒以上あり、あんパンやクリームパンなどの昔ながらのものから、ハード系のパンまで、個性豊かなパンを味わうことができます。
そんな”パンの街つくば”でも珍しい「米粉」と「グルテンフリー」にこだわったパンの店を紹介します。
つくばエクスプレス(TX)駅から車で10分ほど行った場所にあるつくば市倉掛。
茨城県立竹園高校や竹園サンパーク公園があるこのあたりは、真新しい戸建て住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街の奥にのどかな田園風景が広がります。
オレンジ色の屋根の建物が米粉とグルテンフリーのパンの専門店「yum yum」です。
2019年4月にこの場所でオープンする以前には、土浦市で約9年間営業していた同店。
つくばに移転してきてからは、地元茨城産の米粉を主原料とした小麦とのブレンドのパンと、茨城産の米粉だけを使ったグルテンフリーのパンを製造・販売しています。
もともと米粉パンの専門店を目指したのは、主食にもなるパンに米を使うことで、もっと日本人の主食である米を食べて欲しいという思いから。「少しでも社会貢献になれば」と店主は独学でパン作りの道を進んできたのだそう。
最近よく耳にするようになった“グルテンフリー”という言葉。小麦を使用しない食品として小麦アレルギーの方向けのものですが、腸内環境を整えることから健康志向の方にも注目されています。
「yum yum」ではグルテンフリーのパンを扱うようになって1年ほどですが、つくば市内でもそれを扱うパンの店はまだ少なく、週に3日の営業日には多くの方が訪れています。
店内にはショーケースがあり、購入するパンが決まったら店主に取ってもらうスタイル。
手前に小麦も使われている米粉のパン、奥に小麦不使用のグルテンフリーのパンが所せましと並びます。
米粉のパンはもっちりしっとりとしており、食べ応えばっちり。しっかりとした食感が人気です。
グルテンフリーのパンで一番人気は「米100食パン」。こちらのパンには卵・乳製品・小麦が使われていません。小麦アレルギーのお子さんを持つ親御さんが子どものためにと買い求めていくことも多いのだそう。ずっしりとした重みのある食パンは人気商品のため、予約がおすすめです。
ナイフでカットするときにその弾力にびっくりするほどもっちりした食パンです。
今は小麦を使用した米粉のパンの方がたくさんの種類がありますが、今後はグルテンフリーのものを増やしていきたいのだとか。
こちらは米粉と国産小麦を使った「ライスミルクちぎりパン」。“ライスミルク”といってもこれは玄米を原材料としたもので、卵と乳製品を使用していません。懐かしさを感じる優しい味わいです。
食べやすく4等分できるので、家族で分け合ったり、数回に分けて食べるのにもぴったりです。
なるべく少ない材料で作りたいと、パン作りに使う原材料にもこだわります。
米粉との相性が抜群の野生酵母「秋田白神こだま酵母」を使用し、これが雑味のない、やさしい風味と香りを導きます。
マーガリン、ショートニングは使用せず、妥協のないパン作りを一人で行う店主。営業時間の10時にパンを並べるため、朝4時半から作業を行っているのだとか。
「おいしさにこだわりつつ、成分として入れるものをなるべく少なくしたい」と余計なものを入れないシンプルな材料で、おいしさを追求する店主の姿勢が伝わってきます。
「yum yum」のパンが給食で導入されている保育園では、子どもたちから「おいしい!」という声が多く聞かれるのだとか。「子どもは正直だから、そう言ってもらえると励みになります」と店主はほほ笑みます。
2019年につくば市で開催された「G20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合」にグルテンフリーのパンを提供した同店。その味わいはお墨付きです。
こだわりの原材料を使った上質なパンを味わえますよ。
以上しらゆきがお届けしました。
所在地 つくば市倉掛1606-1
電話 029-886-3022
営業日 水曜・金曜・土曜
営業時間 10時~16時30分
駐車場あり
※同じ場所で小麦・卵・乳を使った商品も製造しています。