みなさん、こんにちは。つくばスタイル特派員のしらゆきです。
つくばエクスプレス(TX)の開通以降、着々と新しい街づくりが進んでいるつくばエリア。
人口はますます増えており、特に子育て世代の移住が目立ちます。
それに伴い、TX沿線のつくば市内にある小中学校の児童数が増加。中には児童数が千人を超えるマンモス小学校もあるのだとか。
この4月に「秀峰筑波義務教育学校」、「学園の森義務教育学校」、「みどりの学園義務教育学校」の3校が開校予定のつくば市。
このうち、「学園の森義務教育学校」の様子を取材できる機会をいただきました。
場所は、TX研究学園駅から程近い、学園の森エリア。
この辺りはつくば市役所からも近く、商業施設のオープンが相次いでいます。
戸建てやアパートが次々と建築され、あちこちで工事が行われています。
つくば市の義務教育学校は、小学1年生から中学3年生にあたる9年生までが共に同じ校舎で学ぶ学校です。
校庭や体育館、図書室など施設を共有できるメリットを活かし、弾力性のある教育が施されるシステムとなっています。
「学園の森義務教育学校」では、多くの児童・生徒数に対応するため、敷地面積が約5万㎡あり、とても広々。
校庭は、野球場、テニスコート、200メートルトラック兼サッカー場がそれぞれ別に確保されています。
昇降口から正門まで、南へまっすぐ伸びるアプローチは、学校の敷地外の遊歩道へと続きます。
住宅地内に設けられた遊歩道は、歩行者と自転車で区切られているため、通学路にぴったり。街並みと調和のとれた美しい設計となっています。
校舎は3階建てで、南棟・北棟、その間を結ぶ中央棟で構成されています。
校舎の東側には体育館と屋外プール、南側に校庭があります。
西側には、天然芝のサブグランドに面して、低学年の児童用に遊具が設置されていました。
昇降口には、真新しい靴箱が並んでいます。
廊下の床板や靴箱にも使われている天然木の風合いが、明るく、広々とした印象を与えてくれます。
昇降口の奥に見えるのは、シンボルツリーが植えられた、明るい日差しが差し込むウッドデッキの中庭。
校舎の中心に位置し、回廊型になっている中庭には、ベンチがいくつか用意されています。
ここは、学年の枠を超えた子どもたちの交流の場となることでしょう。
中庭のすぐ隣にある図書メディア室は、ガラスで囲まれた吹き抜けの空間で、明るく、開放感にあふれています。
これから書籍が棚に並べられ、子どもたちがたくさんの本と共に過ごす場となります。
閲覧用の机では、読書はもちろん、ノートパソコンなどの電子機器を使うこともできるのだそう。
人工芝の広場は、体育館に隣接しています。
体育館の壁が可動式のフルオープンサッシになっており、ここを開放することで人工芝の広場と一体化した広い空間となります。
人工芝の広場で準備運動を行い、すぐに体育館の中へ移動できるなど、用途に応じてさまざまな使い方ができるのがいいですね。
バスケットボールのコート3面分の広さがある体育館。
中学生のスポーツ競技に対応するため、天井が一番高いところで約15メートルもある大空間となっています。
全学年が参加する集会やイベントを開催できる場所となっています。
体育館の脇にあるプールは、高学年が利用するコースと低学年が利用する水深の浅いコースとに分かれています。
学年別の体格の差を考慮し、異なった学年が同時に利用できるようになっています。
廊下や教室の窓枠、ロッカーなどにも天然木がメインで使われ、教室は温かみのある雰囲気に包まれています。
驚いたことに、廊下と教室との仕切り壁が全面ガラスで可動式。このおかげで光が教室内にまわり、明るさは抜群。廊下から教室の様子がよくわかります。
仕切り壁を移動すれば、廊下と教室を一体化させた、広々とした空間を作り出すことができます。
また、同じフロアに設けられた「教師スペース」では、1階の職員室まで出向かなくても、ちょっとした打ち合わせなどが可能な個室が用意されています。
北側の校舎には普通教室の他、特別教室が設けられています。
理科室は3つ、音楽室は2つと複数設けられ、学習する内容で利用する教室を分けることができるのも特徴です。
北側の校舎でも、ガラス越しに光が差し込み、明るい空間となっています。
4月に開校予定の「学園の森義務教育学校」と「みどりの学園義務教育学校」は、共通のコンセプトで設計されているのだとか。
敷地の形状が異なるため、校庭の様子は違いますが、校舎の配置などは、ほぼ同じ。
どちらも住民待望の新設校です。
今は静けさに包まれている校舎ですが、始業式、入学式を控え、新しい義務教育学校に子どもたちの声が響くようになるのも、もうすぐ。
これから子どもたちと共に、思い出という名の時を重ねていくことでしょう。
以上、しらゆきがお届けしました。