住みやすい街って、どんな街でしょうか?
街並みがきれい、子育てがしやすい、娯楽施設がある、医療機関が充実している…年齢やライフスタイルによってその意見はさまざま。では、これから進路を考える若者たちが住み続けたい、将来的には戻ってきたいと思う故郷は、どんな街でしょうか?
今回は、つくばみらい市で実施された、ワカモノ目線*ソトモノ目線から考えるまちづくりワークショップの様子をレポートしたいと思います^^
TXみらい平駅周辺を中心に子育て世帯の移住が進み、平成30年度には(仮称)富士見ケ丘小学校の新設が予定されるなど、街の発展と共に成長していく若い世代が多く暮らすつくばみらい市。
この街で生まれ育った子どもたちが成人した時、「この街で暮らしていきたい」と思える故郷だったら素敵ですよね^^
そんな将来を担う若い人たちの感性、ソトから見た街の印象をまちづくりのヒントにしようと、つくば市にあるつくば秀英高等学校と筑波大学社会工学社会工学専攻・社会工学類学生たちによるまちづくりを考える取り組みが6、8月の2回に分けて行われました。
秀英高校が設けている特進Sコースでは、学問を広く深く知るきっかけとして高大連携事業に注力。その一貫として、筑波大学で都市計画などを学ぶ社会工学分野の学生たちと合同でまちづくりについて調査・分析し、提案につなげる活動を2015年から近隣地域で行い、今回のつくばみらい市で3回目の実施となります。
筑波大学社会工学域大澤義明教授が大学側責任者となり、社会工学域の教員6名が参画。講義や学生とのワークショップなどを通じて多様な視点から街を分析していきます。
参加した高校生は、1・2年生混合で25名。中には2年連続で参加している子も。
「昨年参加してみて、ひとつの街をいろんな角度から知ることが出来て面白かった」
「魅力的な街はどのようにして形成されているのか、そのプロセスに興味があったから」
“まちづくり”に興味を持ち手を挙げた生徒たちにとって、自分の興味がある分野を専門とする教授たちや大学生たちと交流することは、これから進路を考える上でも刺激的な機会にもなっているようでした。
6月には、間宮林蔵記念館やワープステーション江戸、きらくやまふれあいの丘や福岡堰さくら公園、板橋不動尊や駅周辺の現地視察を実施。
それを踏まえて8月に行ったワークショップでは、5人1班に分かれて、自然歴史文化・子育て・若い世代のハートをつかむPR・TX沿線地域の連携・Society5.0によるまちづくり、それぞれのアプローチから提案内容を考察。
こんな街だったら楽しい♪この街ならではの魅力とは?若者ならではのフレッシュなアイデアを募るだけなら、アンケートだけでも十分。でも、より具体的な提案をするためには、それを裏付ける根拠が必要。
そこで、各グループをサポートするのが筑波大学の4年生と院生1年生たち。実際に研究で使用している解析ツールの使い方を教え、議論を深め、作業が円滑に進むように高校生をリードするなどファシリテーターの役割を担っています。
はじめは、難しそうに頭を抱えていた生徒や何から始めたら良いか分からない班も。
けれど、課題解決のためにどんなデータを揃える必要があるのか、その調査結果の活かし方、どうしたら効果的にプレゼンすることができるのかをTAたちにフォローしてもらうことで、後半には自ら意見を出し合う生徒たちの姿がとても印象的でした^^
下の写真は、「自分だけのフォトスポットを見つけよう」と題し、若い世代の心をつかむまちづくりにスポットを当てた班のフィールドワークの一コマ。
美味しい農作物が豊富なこと、地元で愛されているパン屋や面白い遊具がある公園などに着目し、それをどんな方法で伝えれば聞く人に響くのかを考えながら街巡りを楽しんでいました♪
中間発表では、ドローンを活用した配達支援、特産品を使ったカフェや住民たちが交流できる本屋カフェなど、調査結果を活かした骨太な提案を行っていました。
子どもから大人まで、それぞれの年代の人が住みやすいと思える街であるために、市民同士、市民と行政が気軽にアイデアを交わし合えるこのような機会が増えていったら良いなと思いました。
10代でまちづくりに携わる、ましてや自分が暮らす地域のことを広く深く知る機会って、都会への憧れが強かった私はほとんどありませんでした。「街」を知るきっかけがあったら故郷に対する見方もまた違ったのかも。
議論を重ねるほどに意見がブラッシュアップされていく高校生たちの様子を見ていたら、さまざまな学びに触れる環境が充実しているつくばエリアの子どもたちがちょっぴりうらやましくもなっちゃいました(^з<)~☆
ワカモノ目線の提案が、今後どのようにつくばみらい市のまちづくりに反映されていくのか。これからの街の変化がますます楽しみなみっきぃがお届けしましたᕕ( ᐛ)ᕗ