みなさん、こんにちは。つくばスタイル特派員のしらゆきです。
夏休み期間中には、子どもと一緒に体験できるイベントがたくさんありますね。
守谷エリアを走る関東鉄道常総線では、ほぼ毎年この時期に親子で参加できる「気動車体験運転」のイベントを開催しています。
運転士の方と一緒に、本物の列車を自分で運転できるというこのイベント。どんな体験ができるのか、取材にお伺いしました。
関東鉄道常総線は、取手駅から下館駅までを結ぶ鉄道です。
途中の守谷駅がつくばエクスプレス(TX)との乗り換え駅となっていて、通勤通学にも多く利用されています。
今回の体験会の集合場所は、関東鉄道常総線の水海道駅。
会場となる車両基地へは、ここから専用列車で3分ほど。スタッフの方の案内に従って、行先に「臨時」と書かれた列車に乗り込みます。
この体験会に参加できるのは、小学生のお子さんがいる家族またはグループ。
費用はかかりますが、本物の列車を運転できる貴重な機会とあって、例年申し込み開始とほぼ同時に定員に達してしまうほどの人気なのだとか。
車両基地に着くと、たくさんの車両が止まっています。
普段は一般の乗客が立ち入れない場所とあって、参加者のみなさんのワクワク感が私にも伝わってきました。
まず初めに、車両を運転の簡単な講習を受けます。
小学生でもわかるように、テキストの漢字にはふりがなが添えられ、写真付きのわかりやすい内容となっています。
「難しく感じるかもしれませんが、運転士さんもそばにいますので、楽しんでください」とスタッフの方から説明を聞いて、ぱっと表情が明るくなる子どもたち。
みんな、緊張していたのでしょうね。
運転体験では、運転士と車掌の体験を交互にしながら、車両基地内の線路上を3往復します。
運転士の体験では、本物の運転士さんの指導の下、運転席に座り、実際に運転をすることができます。
まず、前方の信号機が青になっていることを確認したら、「出発進行」の指差し確認をします。「発車」の掛け声とともに電気笛のスイッチを押すと、大きな音で警笛が鳴ります。そして、マスコンハンドルを操作すると、ゆっくりとスピードが上がっていきます。
「あ、動いた!」と運転している子は、うれしそう。
150メートルほど進んだ先に停止位置の標識があり、そこで運転席のある車両の先頭がピタッと止まるようにブレーキをかけます。
停止位置でぴったり止めるのは難しく、どうしても多少前後してしまいます。中には、急ブレーキになってしまうこともあり、それもまた体験会ならでは。
車掌の体験では、窓から顔を出して安全確認をしてから、ドアの開閉ボタンを押し、一旦ドアを開きます。信号が緑になったら、指差し確認をし、ドアを閉めます。
車体外側の赤いランプが消えると、ドアが閉まった合図。「側灯よし」と指差し確認をします。
運転士に発車合図のブザーを鳴らしたら、あとは出発を待ちます。
そのあとは、車内放送の体験です。本物のマイクを使って、車内放送をします。
緊張して、なかなか上手に言えなかった子もいれば、本物の車掌さんのようにすらすらと次の停車駅の案内をする子も。
「うまいね、いつも家で練習しているのかな?」と運転士さんに言われて、うれしそうにうなずく子。
最近は自動音声による車内放送を耳にすることが多くなりましたが、自分の声で放送すると気分も盛り上がりますね♪
実際に体験してみたお子さんに話を聞くと、「難しかった!」とのこと。操作する順番、確認事項が多く、頭の中が混乱してしまうのだそう。
「電車を運転するゲームと似ていたけど、本物はもっと難しい」とも。
体験できる機会は3回あり、1回目でうまく操作できなかった子も、最後の3回目では上手になっていくのが見ていてもわかりました。
体験を終えて、運転室から出てくるお子さんの表情がみんな満足そうだったのが印象的!
中には、お子さんだけでなく、付き添いのお父さんが挑戦する姿も。大人でも難しいのは同じのようです。
運転体験の車両とは別に、写真撮影用の車両が用意されており、その車内では乗務員の制服を着て、帽子をかぶり、記念撮影ができました。
どのお子さんも運転士になりきった表情で写真におさまり、楽しんでいる様子が伝わってきました。
最後のイベントとして、洗車体験がありました。私たちの乗った車両が洗車機の中をゆっくり通っていきます。
自動車の洗車機とほぼ同じ仕組みですが、車体が長いため、洗車時間も長くなります。
車体に大量の水がかけられ、ブラシでこすられていく様子に、子どもたちは大喜び。洗われた後の車体はピカピカになり、車体も気持ちよさそう。
最後は、今日の体験の記念のバッジをもらって、解散です。
さきほどまで運転体験をして、洗車できれいになった車両に乗って、水海道駅まで戻ります。
子どもたちにとって、本物の列車の運転体験ができたことは、この夏休みの貴重な経験となったはず。
夏休みの宿題の今日の日記は、間違いなくこの運転会の思い出で決まりですね!
以上、しらゆきがお届けしました。