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つくばを味わえるワインを!「Bee’s Knees Vineyards」

つくばスタイル特派員 ヤギッチ Blog 
2015年03月26日

どーも、ヤギッチです♪

いずれ筑波山麓でワインを醸造したいと、葡萄の栽培を開始した「Bee’s Knees Vineyards(ビーズニーズヴィンヤーズ)」をご紹介♪

 

1503BeesKneesVineyards1

「つくばが好きなので、いつか戻りたいとは思っていましたが、まさかこんな形でとは思っていませんでした」と笑顔で語る奥様。
つくばで学生生活を過ごしてからは、都内に住み、製薬企業で働いていました。

 

世界各地のワインを飲み、国内外のワイナリーを訪問したりしているうちに 、4年ほど前から「自分でもワインを作ってみたい」という気持ちが芽生えたものの、今まで築いたキャリアを捨ててまで、葡萄栽培・醸造の世界への一歩が踏み出せずにいた奥様。
「やりたいことがあるなら、やれば良いじゃない」と旦那様に勇気づけられ、行動を起こします。

 

2年前に夫婦で長野県上田市へ引っ越し、旦那様はそこから都内に通勤。
奥様は上田市に隣接する東御市の株式会社リュードヴァンというワイナリーに研修生として入り、葡萄栽培やワイン醸造を学びました。
…旦那様が奥様の夢の実現にとても協力的なことに、感動です♪

 

そのまま長野でワイン造りを行うことも考えましたが、ひょんなことから「つくばワイナリー」さんを知った奥様。
「確かにつくばでのワイン造りも良いかもしれない」と、改めて調査しました。

 

筑波大学の先生方の研究論文などを読み、筑波山が花崗岩質土壌であること、筑波山に特徴的の「逆転層」現象で中腹に温かい空気が集まるため、冷たい空気の残る裾野が葡萄栽培に適しているのではないかということ、東西に吹く「陸海風」に合わせて畝を作ることで病気の発生をより抑制できるかもしれない等、それ以外にも降水量や気温などの気候条件から「筑波山麓でもワイン用の葡萄を栽培できる!」と判断。

 

風が通るように東西に横長の土地を借り、篠竹や雑木を伐採し、石を除き、支柱を立て、やっと苗植えまでたどり着きました^^

 

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葡萄の苗、初めて見ました!
木の棒のような形ですが、蝋で接木してあります。
根の部分(台木)はブドウネアブラムシに耐性があるアメリカ系、新芽のある部分は欧州系のもの。
Bee’s Knees Vineyardsでは、白ワイン用としてシャルドネ・セミヨン・ヴィオニエ、赤ワイン用としてカベルネソーヴィニヨン・メルロー・シラー・タナの計7種類の苗を植え、つくばの土壌にはどんな葡萄が合うのか試しながら育てていきます。

 

1503BeesKneesVineyards3

 

40cmの長さで深さ10cmほどの植え穴に苗を置き、根が隠れるように土をかぶせます。苗同士の間隔は1メートル。
普通の畑と異なり、カサカサに乾燥した粘土質の硬い土…!土を掘る、被せるなどと言うより「砕く」と言ったほうが良いかもしれません。
ここまで乾いた硬い土を扱うのは、他の畑仕事ではない体験!

 

「葡萄は栄養があり過ぎると、蔓を伸ばすのに栄養を使ってしまい実が成らないので、放ったらかされていたぐらいの土地の方が適してるんですよ」と奥様。
…葡萄って、たくましい果物です^^

 

1503BeesKneesVineyards4

 

土を被せたら、水をたっぷりかけ、やさしく足で踏んで根回りの空気を抜きます。
ここで水をかける以外、よほどの干ばつなどがない限り、水まきは自然の雨に任せるのだとか。
つくばの年間降水量は1300mm程度と、葡萄の栽培が可能な範囲ですが、本来はあまり雨が降らない方が、根が下に伸びて良いとのこと。

 

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空気を抜くと土の体積が減るので、鋤簾(じょれん)で土を集め、平にならします。
「少しでも除草効果があれば…」と苗の株元に銀色の断熱シートを被せ、葡萄がまっすぐ伸びるよう支えの葦を刺しました。

 

今年植えた苗に、しっかりとした実がつくのは3年後。
その間、つくばの大地の栄養と雨を吸い、風を感じながら育っていきます^^

 

葡萄がたわわに実ったら、将来的に醸造施設を建てて筑波山麓のワインを造る…というのが奥様の夢。
夫婦で作業をしているので、大量生産はできません。年間4,000~5,000本の貴重なワインにしたいとのこと。
つくばに来ないと味わえないプレミアムなワインになりそうです♪

 

「葡萄はその土地の個性を反映する果物。ワインはその地の個性を活かして造るものだと思っています。いつかここに来た人に、つくばを満喫できるようなワインを振舞って、つくばを好きになってくれたら良いなと思います。…私が、つくば好きなので (笑)」

 

そんな奥様の素敵な夢が、実現に向けて動いています。
そこに少しだけですが、私も協力できたこと、とても嬉しく誇らしく感じました。

 

その夢が叶う感動を、私も一緒にワインと共に味わいたい^^

 

以上、素敵なご夫婦に乾杯!ヤギッチがお送りしました♪

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