1985年に開催された「科学万博-つくば’85」の会場の一部として残されている、6haある科学万博記念公園。秋には金色に輝くイチョウ並木が目を引く、色彩豊かなその公園から車で5分ほどのつくば市島名に暮らすMさんご家族。
1日の終わりには虫の音をBGMに心を休め、休日は家族そろってお出かけを楽しむ。そんな良いとこ取りなつくばの暮らしぶりを伺ってみました。
田園風景や里山が残された閑静な街並みが広がり、最寄りのTX万博記念公園駅に設置された現代美術家・岡本太郎氏によるオブジェ「未来を視る」がシンボルとなっている田園都市・島名地区。
Mさんご夫婦がこの地に越してきたのは2009年、つくばエクスプレス(TX)開通から4年後のこと。旦那さんの勤務先がつくば駅から近く、週末のお出かけ先は都内が中心だったこともあり、電車は欠かせない交通手段だったおふたり。駅近・徒歩圏内を条件にTXつくばエリアで住まいを考えた時、真っ先に候補として挙がったのがTX万博記念公園駅の周辺。
大型ショッピングセンターまでは電車で一駅、何よりも魅力的だったのは自然で囲まれた住環境。都内まで最短35分の好立地でありながら、静かで落ち着いた暮らしが叶うロケーションに惹かれ引っ越しを決意しました。
8年経った今では、スーパーやドラッグストアは徒歩圏内。近くにはいくつか飲食店もでき、緩やかに発展していく街の変化を見守る楽しみも。自宅の窓からは、天気が良ければ富士山を望むこともでき、虫たちが奏でる音色に心地よく耳を澄ませるゆとりがあるのも、自然豊かな環境だからこそと頬を緩めます。
2017年には、境古河IC~つくばICをつなぐ圏央道の茨城県内区間が開通し、多方面へのアクセスがさらに便利に。お子さんが生まれてからは、IKEAやディズニーランドなど、車での外出も楽しんでいるご様子。また、近くには2021年度を目処に「つくばスマートIC(仮称)」の新設も見込まれており、ますますお出かけが便利になっていきそうです。
今年で、2歳と5歳になるお子さんたちは、自然の中での遊びが大好き!
「外の方がのびのびしている」というお母さんの言葉通り、芝生の感触が気持ち良さそう♪秋が深まりはじめていたこの日、園内に落ちる銀杏の実を器用に避けながら駆け回っていました。
お父さんとボール遊びをしていたかと思うと、突然トンボを追いかけ、セミの抜け殻を観察していたお姉ちゃん。そしていつの間にか、すやすやと寝息を立てていたふたり。他にも多くの子ども連れで賑わう園内では、読書をしたり自転車の練習をしたり、肌を撫でる秋の風が気持ち良く通り抜けていました。
これからの季節、イルミネーションに包まれるTX沿線つくばエリアの駅。万博記念公園駅も市民らの手によって光が灯り、その準備や点灯式は周辺に暮らす人同士が交流を深める良い機会にもなっています。
また、研究機関などが集まる地域柄、移住してくる子育て世代が多いつくば市。
「他の地域と比較しても、市内ではママサークルの活動が盛ん。外から来た人を受け入れる文化が根付いているからか、引っ越してきたお母さんたちも地域の輪に入りやすい」
そう話す奥さん自身、ママサークルでの出会いを通じて子育ての楽しみが広がっていったそう。お出かけ好きが高じて始めたママライターも、今ではつくばのみならず、TX沿線を中心とした広域に視野を広げ、子育てに役立つ情報をウェブで発信しています。
「出産を経験し、育児と向き合う毎日だからこそ、見えた世界がある」
子育て経験をいかし活躍の場を広げる奥さんと、その様子を温かい眼差しで見つめる旦那さん。互いにサポートし合い、家族で過ごす時間を大事にしながら充実した島名暮らしを送っているようでした。
もうすぐ、紅葉シーズンを迎えるつくばエリア。黄金色に光り始めた公園からは子どもたちの賑やかな声がこだまし、今日も秋の訪れを喜ぶ家族の笑顔で溢れています。
密かに、岡本太郎を心の師と仰いでいるみっきぃがお届けしましたᕕ( ᐛ)ᕗ