どーも、ヤギッチです♪
2年ほど前に「魂こもったつくばのねぶた」でご紹介した、星崎雪之さんが、新作の和紙灯籠を作成しました♪
2015年11月23日まで筑波山神社に飾られていますので、ぜひ筑波山の紅葉などを楽しみながら、こちらの和紙灯籠もご覧下さい^^
今回「灯篭」としたのは、前回「ねぶた制作をしている」と言った際、青森の迫力あるものをイメージする人が多くいたからだそうです。つくばは特に「まつりつくば」で青森のねぶたを招いたパレードを行うので、どうしてもそちらを思い浮かべる人が多くいるのでしょうね…。
確かに、こんな風に暖かみのある作品には、ねぶたよりも「灯篭」の方がしっくりくるかもしれません♪
筑波山神社の展示では、雨よけのために御簾がかかっています。
まるで、高貴な方が佇んでいるかのよう…親しみのある1作目とはまた違う、雰囲気のある灯篭です^^
個人的に、母性あるやさしい大人の空気を醸し出しているような気がしました。
新作品のテーマは、「筑波」の名称由来に根付いたもの。
「筑波」という名称由来には諸説ありますが、その中の一つ「波が着いたから<着く波>=つくば」をテーマに取り上げたそうです♪
筑波山の周辺には水に関わっている「沼田」「水守」という地名や、地元の人に「豊浦」と呼ばれている地域があるため、そういった説も説得力がありますね。
2015年9月からつくば市沼田の本屋さん「ブックストーン」で公開制作を開始しました。
1作目よりも挑戦することが多かったという新作。
曲線が多いデザインなので、紙貼り作業ではできるだけたわみや歪みのないよう、指先に神経を集中させているのが分かりました。
星崎さんがパーツを貼り終えた際、なぜか息切れしていた私。
…あまりの緊張感に、ただ見ていた私もいつの間にか息を止めていたようです(^^;
省エネになる為LEDを灯りに使おうとしましたが、直線的な光を発しているためか、白熱灯のようにぼんやり灯すことができなかったそうです。
個人的にはロウソクの灯りも見たいけれど、安全面を考えると白熱灯になりますね♪
唐突ですが、みなさん筑波山と富士山の神話をご存知ですか?
神様が国々を巡っていた際、富士山に1晩泊まれないか?と頼んだところ「新嘗祭があるので」と断られたのに対し、筑波山は「新嘗祭ですが、どうぞ」と招き入れておもてなしをしたとのこと。そのため神様は、富士山は雪が降り積もって人が入れない険しい山にし、筑波山は自然豊かで人々が楽しむ山となった…という伝説が「常陸国風土記」に記されています。
波が流れ着いただけでなく、人も神様も、流れ着くのが「筑波山」♪
筑波山に人を引き付ける魅力があるように、星崎さんの灯篭も多くの人を引き寄せました。
筑波山麓の方たちは足繁く星崎さんのもとへ通い、差し入れをしたり、展示する場所を探してくれたり、アイディアを出してくれたり。
つくば駅周辺から、家族連れで制作現場を訪ねた方もいたそうです。
星崎さんは、「私自身がつくばに流れ着いたように、つくばには県外から多くの人が引っ越してきます。そんな人たちが地元に住んでいた人と一緒にこの作品を見て、つくばについて語り合って、歴史や文化を知って、つくばをより好きになってもらえたら」とおっしゃっていました^^
全てが一発勝負の制作。ひとつの作業を終えて正座して集中を高め、再び作業に入る。
その緊張感に相反するような、やさしい光を灯す筑波山の灯篭でした^^
以上、家のリビングの灯りはこだわって白熱灯!のヤギッチがお送りしました♪