どーも、ヤギッチです♪
先日、人生で初めて生の「落語」を楽しんできました。
伺ったのは筑波大学の「文化とことばのコラボレーション」というイベント。
二部構成のイベントで、一部は筑波大学に学びに来た留学生と日本人学生による「文化」に関するポスター発表と自主制作映画の上映、二部は柳家さん喬師匠による「留
学生のための落語会」が行われました。
まずは一部のポスター発表!
食べ物、あいさつ、イベント、システムの4つのテーマに基づいて自国と日本との文化の違いを比較し、ポスター発表を行っている学生さんたちにお話を伺いました。
アフガニスタンから農業経済学を学びに来た学生は、JICAの活動がきっかけで筑波大学に来たとのこと。「初めは、日本のご飯があまり好きじゃなかったけど、今はOK!
お寿司も今は美味しく感じます」と日本での生活を謳歌している様子。
中国からコンピューターネットワークを学びに来た学生は「筑波大学は東京に近くて便利だし、コンピューター系が強いので選びました」と言っていました。
「びっくりした日本」をテーマに「どうしてシャワーを浴びるときにイスに座るの?」など、留学生ならではの面白い視点で日本を紹介している学生グループを発
見!
インドネシアとマレーシアから来た学生たちは、来日3カ月にも関わらず日本語がとても上手。3カ月みっちり日本語を学んだあと、インドネシアの方は英語教育について、マレーシアの方は学校経営に関して1年間筑波大学で学ぶとのこと。
意欲的に学習している姿は、見習いたいですね^^
そして二部。
「留学生のための落語会」は、筑波大学人文社会系教授の酒井たか子さんが、留学生が日本語の面白さを知り夢中になるものとして「落語」に着目したことを機に、2001年から開催されています。柳家さん喬師匠は企画段階から参加し、一緒に作り上げてきたそうです。
筑波大学での「留学生のための落語会」がきっかけになり、アメリカやヨーロッパでも日本語教育としての落語公演が行われ、2014年度の国際交流基金賞の受賞になったとか。
今回はその受賞記念の会として公開で行われたそうです。
出囃子(でばやし)が鳴り、いよいよ柳家さん喬師匠の登場です!
師匠は、まず落語の成り立ちをレクチャー。
安楽庵策伝(あんらくあん さくでん)というお坊さんが、説法をするときに使う小話を『醒睡笑(せいすいしょう)』という一冊の本にまとめたものを制作。今から400年程前、それを元にした笑い話が料理屋の座敷の芸として落語のようなものが出来上がりました。
それがいつしか入場料を取ることに。
そして約300年前に、寄席ができました。現在、東京には4つの寄席があります。
その後、師匠は落語の「仕草」を披露してくれました。
これがとっても感動的^^
落語では手ぬぐいや扇子などの小道具を使います。
手ぬぐいは、ハチマキにしたり襟巻きにしたり、本や台帳にしたり、鼻紙やお財布にしたり…お財布の中にも長財布と巾着と2種類あり、それぞれを実演。
もう一つ欠かせない小道具が、扇子。
落語の扇子といえば、蕎麦を食べる際のお箸!
師匠は、暖かい蕎麦、もり蕎麦、鍋焼きうどんの3種類の表現を実演。
…蕎麦もうどんも、それぞれの麺が見える!
他にも「刀」や「手紙」など、扇子も師匠の手にかかればさまざまなモノに変化します^^
そして師匠は古典落語の演目「平林」「初天神」の一部を演じてくれました。
留学生の様子を見ると、ケラケラ笑っています。
言葉の壁があるとは思いますが、師匠の間合いや表情などで、意味だけでなく面白さも十分伝わっているんだなと思いました。
師匠の演目の後に、留学生による小咄 の披露!
セネガルやインドネシアなど自分たちの国のジョークを日本語に翻訳し、落語として演じました。
アメリカのスタンダップコメディなどで良く言われますが、外国のジョークは「日本の笑いとは違うね」と評されがち。
でも「落語」としてやってみると、日本人的にも面白いものへと変貌!
留学生が演じたあと、師匠が更に良い話にするためにレクチャー。
ちょっとした所作の違いや言葉を省くことで「落ち」が引き立つことを目の当たりにしました^^
そして、最後は師匠による「死神」。
死神は、江戸から明治に活躍した初代三遊亭圓朝がグリム童話かオペラを元にしたと言われている演目です。
そんな昔から、外国の話をアレンジしていた落語の汎用性にビックリ!
だからこそ何百年も日本人を魅了し、外国の方にもウケるのかもしれません。
外国の文化や、現在の世相をうまく取り入れながら、「落語」というブレない軸を保つ芸。
素晴らしいなー、と私はすっかり魅了されました。どんどん聞いていきたい!
以上、いつか寄席に行きたいなぁ…ヤギッチがお送りしました♪