どーも、ヤギッチです♪
私は子どもの頃、近所の砂利の駐車場で、石英(せきえい)っぽい石やら小さな黒曜石をよく探して拾っていました^^ 鉱物の標本を買ってもらい、しげしげと眺めた少女時代…モテないわけですよ(笑)
今でも地質標本館に行くと興奮します。
先日、「宮澤賢治朗読会と筑波山地域ジオパークへの夢-イーハトーブとつくばの石たち-」というサイエンスカフェがつくば市役所で行われたので参加してきました♪
サイエンスカフェとは、カフェのような気軽な雰囲気で、普段科学に馴染みのない人にも科学を楽しんでもらおうというもの。
つくばでは研究所や大学が主催となって、生物、化学、工学、宇宙などあらゆるジャンルのサイエンスカフェが開催されています^^
現在、つくば市を含めた筑波山周辺の6つの市が筑波山地域ジオパーク推進協議会を作り、日本ジオパーク認定に向けて様々な活動を行っています。
ジオパークとは、自分の住む地域の山や川がどのような成り立ちでできたのか、そこにはどんな植物が育ち、どのような文化があるのか、その地に親しみ、学び、楽しみながら、地質や自然、歴史や文化遺産を保護し、将来の世代に残していこうというもの。
今回のサイエンスカフェも、ジオパーク認定に向けた活動の一つ。
宮澤賢治の「楢ノ木大学士の野宿」の朗読会を通じながら、地学を学びました。
地学への関心を高めることは、筑波山への関心を高めるきっかけにも繋がります^^
4つの山の兄弟が話したり、鉱物が喧嘩をしたり、それを擬人化する!?という驚きと共に、宮澤賢治ならではのファンタジーの世界に、すっかり魅了されました^^
「この宮沢賢治の<楢ノ木大学士の野宿>は地学童話として最高傑作のものです」
産業技術総合研究所の加藤碵一氏と地質標本館名誉館長の青木正博氏が、賢治の世界を科学的に解説してくれました。
この物語は単なる創作ではなく地学的根拠に基づいて創作された作品なのだとか。
主人公の楢ノ木大学士が、「貝の日兄弟商会」からお客のために上等な蛋白石をとってきて欲しいと依頼されるところから始まります。
楢ノ木大学士は、「蛋白石のいいのなら、流紋玻璃を探せばいい」と旅に出ます。
「蛋白石とはオパールのこと。オパールは石英に水がゆっくりと加わり冷やされたもので、宮沢賢治のいた岩手県でも採れたものです。上等なオパールはプレシャスオパールやファイヤーオパールと言って、これはなかなか見つかるものではありませんでした。もしかしたら賢治は、自分の夢を物語に反映させたのかもしれません」と加藤氏。
各テーブルには蛋白石の標本が置いてありました。
実際に蛋白石を手に取ると、重みや硬さまで、宮沢賢治の物語の情景がより鮮明に想像できます♪
「賢治が執筆していた頃の地質学は、どの鉱物がどの位の温度でいつできるのかを研究していました。その研究が発表されてすぐ、彼は物語に取り入れました」
楢ノ木大学士の第2夜の章で、角閃石(ホルンブレンド)を「ホンブレンさん」、黒雲母(バイオタイト)を「バイオタさん」など擬人化。
ホンブレンさんが、バイオタさんに「そんなに肘をはるな!最近、先輩に向かって生意気だぞ」などと言います。
マグマの温度が下がるにつれ晶出してくる鉱物の順番を、賢治は「先輩」とさり気なく描写。
このほか賢治は、鉱物の風化や変質を「カオリン病」「りょくでい病」など病気に例えたり、火山雷という現象を、擬人化された山の台詞に組み込んだりしていました。
加藤氏と青木氏の解説によって、宮澤賢治の地学的知識の豊富さが紐解かれ、その表現力と発想力に感動!!
それと同時に、地学への知識もインプットされていきました^^
それを鑑みながら、筑波山の生い立ちや岩などを見ると、すっと覚えられた気が。
楢ノ木大学士のように、山や岩の声が聞けたら、登山も楽しめるんだろうなぁ…。
筑波山へ行ってみたくなりました^^
以上、親にジェットをせがむ小学生だったヤギッチがお送りしました♪