こんにちは。つくスタ特派員のさくら子です。
「ロボットの街つくば」を街づくりのテーマに掲げるつくば市は、人とロボットが共生する社会を目指し、人にやさしい次世代ロボット技術産業の育成に取り組んでいます。
その一環として行っているのが、平成23年6月から日本で初めてとなるパーソナルモビリティロボット(一人乗り移動ロボット)の公道実験。
この実験は「モビリティロボット実験特区」の認定を受けたつくば市が、TXつくば駅を中心とした「つくばセンターエリア」と研究学園駅を中心とした「つくば研究学園エリア」内の幅員がおおむね3m以上の歩道で行っています。
セグウェイを使った公道実験では、防犯パトロールやエコ通勤、観光ツアーなどさまざまな実験が行われ、公道実験開始からの走行距離は延べ6000キロにもなるそう。
さらに、公道実験開始から約1年半以上もの間事故や苦情が全くなかったことから、セグウェイの安全性が証明され、これまでの公道実験では認められていなかった「横断歩道の走行」が2月20日より可能になり、その様子が公開されました。
会場となったのは、つくば駅前交差点の交番前の横断歩道。
日本初のパーソナルモビリティロボット・セグウェイによる「横断歩道の走行」が行われるとあって、新聞、テレビなどの報道機関が大勢集まりました。
「ロボットの街つくば」に対する関心の高さがうかがわれます。
早速、つくば市長を先頭にセグウェイによる横断歩道の走行がスタートしました!
市長に続き、防犯パトロールもスタート!
セグウェイでの防犯パトロールは、徒歩でのパトロールに比べて高さがある分周囲がよく見渡せ、快適に広い範囲を移動できるというメリットがあります。
さらに、今までは横断歩道では一旦降りて、徒歩で移動しなければならなかったのが、これからは降りずにそのまま横断できるとあって、とても便利になったのではないでしょうか。
今後、ますます活躍の場がふえそうですね。
また、一般参加者による観光ツアーも行われました。
セグウェイは歩行者に近い速度なので、搭乗者も「ゆとり」と「余裕」を持って安全に走行できるそう。
周りの景色を楽しみながら走行できるのも観光ツアーにはぴったり!
冬晴れの空の下、セグウェイでの走行はとても気持ち良さそうで、搭乗者の皆さんのとびっきりの笑顔がとても印象的でした!
さらに、独立行政法人産業技術総合研究所の自律走行車いすロボット(Marcus)による横断歩道の走行も行われました。
このようなロボットの開発技術が進歩すれば、高齢者が安全に楽しく移動できるようになりますよね。
そうすれば、行動範囲が広がり、今まで以上に活動意欲も高まり、より生き生きとした生活が送れるのではないでしょうか。
今後の展開が多いに期待される分野ですね!
最後に、市原健一つくば市長に「ロボットの街つくば」の今後の展望について伺いました。
「つくば市が『モビリティロボット実験特区』の認定を受け、セグウェイなどの公道実験を行えるのは、もともと計画的に整備されたペデストリアンデッキや幅の広い歩道などあるという恵まれた環境があったから。つくばだからできた取り組みと言えるでしょう」
「今後は、セグウェイや車いすロボットを高齢者や市民、観光客の近距離移動の手段として、自転車のように日常的に使えるような環境を作っていきたいと考えています」と市原市長。
モビリティロボットを活かすまちづくりをより一層進めていきたいとの考えを聞かせて下さいました。
このように今回の規制緩和を受けて、モビリティロボットの実用化に向けて大きく前進したつくば市。
少ないエネルギーで動きCO2排出量を減らせるモビリティロボットを移動手段に加えることは環境にやさしいライフスタイルの実現にも繋がりますね。
人にも環境にも優しくテクノロジーで笑顔になる街づくりがますます進むことを大いに期待しています。
今後、街の中を人間とロボットが自然に行き交う姿を目にするのもそう遠くないかもしれません。
そんな未来のつくばがとても楽しみです!
以上、さくら子がお伝えしました♪