新年明けましておめでとうございます!つくスタ特派員のTAKAKOです。
今年もさまざまなジャンルから、ここつくばエリアの魅力をたっぷりとお伝えしていきたいと思います(*^ ^*)
“自分を見つける 心が育つ”
そんなコンセプトのもと、「つくば美術館」で開催されたのは「エリザベスアートスクール e/art/展6」。
つくば市二の宮にある「エリザベスアートスクール」で学ぶ7歳~70代までの生徒さんの作品96点と講師であるエリザベス・ロブレス先生の作品60点が展示され、開催期間中多くの来場者で賑わいました。
「エリザベスアートスクール」を主催するエリザベス・ロブレス先生はフィリピン共和国出身。
世界中から多くの研究者が集まるつくばでは訪れる生徒もまた国籍色豊かで、教室では英語と日本語が入り交ざった楽しいレッスンが繰り広げられているんだそう。
展示された作品は、紙だけでなくキャンバス、布、木製パネルなどの素材に、アクリル絵の具やクレヨン、パステル、インクなど多彩な画材を使って描かれており、中には15歳のRIN BANBAくんが鮮やかに描いたピカソの「ゲルニカ」など名画をオリジナル作品へと昇華させたアートワークもあれば、ユニークなオリジナル作品も数多く見られました。
こちらは魚が大好きだという12歳のKANG INくんの作品。
紙いっぱいに描かれた海の生き物たちが今にも飛び出してきそうなほど生き生きと描かれています。
ポップアップブックを作ってみたいというKANG INくんの言葉を聞いた先生の提案で、一部が立体になっているのも面白いですよね。
「先生は息子が表現したいと思っていることを引き出してくれるんです―。」
そうKANG INくんのお母さんは言います。
言葉の通じない日本に初めてやって来たとき、思いを絵にすることによって自分の気持ちを表現することができたというKANG INくん。
先生はいつも「You can do it!(あなたならできる)」と言って背中を押してくれるそうですよ。
こちらは虹色が大好きだという13歳のKYOKOさんが描いたストーリー仕立ての作品で、完成すると計13枚くらいになるんだそう。
日頃からがんを患った子どもたちや災害被災者支援のチャリティーイベントにも積極的に取り組んでいる先生の考えに賛同し、完成した際には絵本にしてその収益を寄付することにしているんだそうです。
そんなKYOKOさんがスクールに通い始めたのは小3の頃。
「色」は好きでしたが、描くことは苦手だったKYOKOさん。スクール選びに迷っていたところ、この「エリザベスアートスクール」に出合いました。
KYOKOさんのお母さんは、エリザベス先生は学校の授業では評価されないところに価値を見出してくれる。本人の特性を受け入れ、才能を見出してくれるのだと特派員に語ってくれました。
会場の角を利用して展示されていたのは、14歳のJOTAROくんの作品。
5歳のとき、イベントに参加したことがきっかけでスクールに通うようになり、これまでに絵本も作成しました。
将来は世界各地を飛び回る仕事に就き、滞在先から現地の絵を描いて両親に送りたいという素敵な夢も持っています。
「エリザベスは年齢を感じさせない宇宙人のような人。まるで子ども同士のように話ができる」と過去にお母さんに言ったことがあるJOTAROくん。
夢みたいな話でも先生はいつも真剣に聞いてくれる、と子どもたちからの信頼は厚く、またときにはお母さんから先生に子育ての悩みを打ち明けることもあるんだとか。そして「大丈夫、それが子どもよ!」という先生の一言でホッとさせてもらうんだそうです(^_-)
スクールに通っているのは、子どもたちだけではありません。
圧巻だったのはエリザベス先生が「普通の主婦が描いてるのよ!」と絶賛する、KISHIKOさん(写真上)とYOKOさん(写真下)の2人の作品。
8Bの鉛筆だけで描いているというYOKOさんの「ビーナスの誕生」は、とても鉛筆だけで描いたとは思えない大作です。
巨匠たちの素晴らしい筆使いに触れ、名画に秘められた作者の心を読み、そしてそこに独自の想像力を注ぎこむことでオリジナル作品に仕上げていく―。
そんなアートワークもあるのだと知り、その迫力と美しさ、また同じ主婦の方が描いているということに感動した特派員でした。
「生徒一人一人の才能を最大限に引き出すことが自分の責任」と語るエリザベス・ロブレス先生。
その作品には、見ている者に先生のほとばしるエネルギーが伝わってくるような力強さがありました。
自分でも気付かなかった内なる自分を発見し、心を育むことができる「エリザベスアートスクール」。
これからもここつくばから多くの才能が花開き、世界へ飛び立っていく予感がした特派員TAKAKOです。
つくば市二の宮2-14-16-301
TEL:080-4201-3009