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つくばちびっ子博士2019「マルハニチロ中央研究所」

つくばスタイル特派員 しらゆき Blog 
2019年09月06日

みなさん、こんにちは。つくばスタイル特派員のしらゆきです。

 

全国の小中学生を対象にしたスタンプラリーイベント「つくばちびっ子博士」が今年の夏休みもつくば市で開催され、市内の研究機関で多くの子どもたちが科学に触れて楽しむ様子が見られました。

 

平成11年度からスタートし、今年度で21回目を迎え、長い間ちびっ子たちに受け継がれてきた人気のこのイベント。わが家でも小学生の息子が18カ所以上の研究機関を見学すると認定してもらえる「最優秀つくばちびっ子博士」を目指して、”科学の街つくば”ならではの取り組みに挑戦しました。

 

今回訪れた「マルハニチロ株式会社中央研究所」の見学内容は小学4年生から6年生までを対象にしており、サケの一生を学び、その白子からDNA(デオキシリボ核酸)の抽出実験を行うというもの。

こちらは毎年参加希望者ははがきでの抽選という人気ぶりで、幸運にも当選した息子と一緒に見学してきました。

 

 

会場となった「マルハニチロ株式会社中央研究所」 は、 つくば市クリーンセンターからほど近い、筑波北部工業団地内にあります。

この日は目印として「つくばちびっ子博士」の立て看板や旗が入口に出ていましたよ。

 

受付を済ませて会場に入ると、白衣に身を包んだ研究所のスタッフのみなさんが「こんにちは!」と元気に挨拶をして出迎えてくれました。

テーブルの上には試験管やビーカーのようなガラス容器など理科で使う実験用具がずらり。これらを使ってサケのDNAを取り出すことができるのでしょうか?

 

 

初めに、サケという魚がどんな魚なのか、オスとメスの違いや大きさ、顔を見せてもらいました。

スタッフの方が箱からおもむろに取り出したのは、冷凍された本物のサケ!大人が両手で抱えるくらいのサイズで、成魚は65センチメートルほどの大きさです。

 

「思っていたより大きい!」と間近で本物のサケを見た参加者はそのサイズに驚きの表情。オスは口が曲がっていて、メスはお腹に卵を持っているなどそれぞれ特徴があるんです。

 

「サケはどこに住んでいますか?」というクイズでは、「海!」「川!」と思った答えが次々と出てきます。「それでは、正解をこれから見ていきましょう」とその生態について、教えてもらいました。

 

サケは川で生まれて、北の海で育ち、2~3年後にまた産卵のために生まれた川へ戻ってくる(母川回帰)のですが、どうして自分の生まれた川が分かって戻ってこれるのかは諸説あり、まだ解明されていないそうです。

この日参加した”ちびっ子博士”の中から、将来この謎を解き明かす研究者が誕生するかもしれませんね。

 

 

続いても、魚についてのクイズです。スクリーンに魚の卵が3種類映されていました。「この1から3の中で、サケの卵はどれでしょう?」という問題。

「サケの卵はイクラだから、1か3かな?」「2はメダカの卵みたいだね」と会場の意見が分かれました。

 

でも大勢がメダカの卵と予想したものは、実はマグロの卵。1ミリ程度の大きさの卵からあんなに大きな魚に成長するんですね!これには驚きました。

 

最後に「サケの卵からはマグロやメダカではなく、必ずサケが生まれてくるのはどうして?」という問い。大人でも答えに困ってしまうような問題ですが、「お父さんとお母さんの情報を持った“生き物の設計図”のようなものが卵には入っているので、サケの卵からは間違いなくサケが生まれる。この設計図こそがDNAです」という説明に、「なるほど!」とみんなが納得した様子。

 

かみ砕いた説明で、これなら小学生でもDNAがどんなものなのか分かりやすいですね。

 

 

サケについて学んだところで、いよいよ実験のスタートです。”DNAの抽出実験”と聞くと難しそうに感じてしまいますが、大丈夫!研究所のスタッフの方がテーブルについて、優しく丁寧に手順を教えてくれました。

 

まずは、サケの白子をつぶして水と混ぜたものをろ紙で濾して、大きな塊を取り除きます。

そしてSDSという液体を混ぜて、ゆっくりと50回混ぜます。この時にゆっくりと混ぜないとDNAが切れてしまうとのこと。慎重に混ぜていきます。そこに食塩水を混ぜて、また50回ほどゆっくりと混ぜ合わせます。

 

最後にエタノールの中にこの液体をゆっくりいれると、白い塊のようなものが見えてきました、すくいあげると、からみつくような白いぬるっとした塊がついてきます。これがサケのDNAです。

 

 

実験に成功して「やった!できた!」と嬉しそうな声が会場のあちこちから聞こえてきました。初めて参加した息子も「これがDNAなんだね」と興味津々の様子。会場では保護者の方も熱心に見入っていました。

 

この DNAは二重のらせん状になっているのだそう。参加者が学校の授業ではまだ習っていないDNAについて、身近な食べ物を通して楽しく学べたのが印象的でした。

 

サケは身の栄養だけでなく、骨から皮まで利用できる非常に価値のある魚です。食べ物、命あるもの、サケが育つ自然を大切に。そんなまとめでこの日が終了となりました。

 

最後にサケ博士の認定証を受け取った参加者の表情は、 一時間程度の間にサケについてすっかり詳しくなって、どこか誇らしげでした。普段食べているサケがこのような一生を過ごしていることを初めて知った参加者も多かったのではないでしょうか。

 

「つくばちびっ子博士」というイベントの中で、サケを通して食べ物の”命のつながり”という意識を持ち、食生活やそれを取り巻く環境について考える大切な一歩になりました。

 

以上しらゆきがお届けしました。

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