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伝統産業に復活の兆し!?「つくばのほうき工房」

つくばスタイル特派員 ヤギッチ Blog 
2013年12月06日

どーも、ヤギッチです♪

 

つくば市が日本一の生産量を誇る「芝」。

その芝畑が広がる地域で、ほうきを作って約60年の職人さんがいます。

そこで今回は、かつてつくばの産業だった「ほうき作り」をご紹介♪

 

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伺ったのは、以前ご紹介した「つくばスローマーケット」に出店していた「つくばのほうき工房」。

 

突然ですが、皆さんは「ほうき」が何で出来てるかご存知ですか?

 

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ほうきは、写真の「ホウキモロコシ(以下、ほうき草)」というサトウキビのようなイネ科の植物からできています^^

 

明治後期、栃木県鹿沼市で奉公をしていた中島武平が、ほうき草の種を持ち帰り、つくばでも栽培・製造されるようになりました。

ほうき草はつくばの土壌に合っており、瞬く間に生産農家が急増。

昭和30年代頃まで、つくばの大穂地区はほうき草で覆われ、ほうき作りが一大産業として成立していました。

 

しかし昭和後期、掃除機の普及でほうきの需要が激減。更にゴルフ場ができるようになると、ほうき草から芝を育てる農家が増えていきました。

現在ほうき草を育てているのは、つくば市内では数えるほど…。

 

つくばのほうき工房は、そのほうき草を栽培している貴重な工房です♪

 

ほうき草は5月に植え、8月に実をつける前の「若採り草」で収穫します。

若採り草で作ったほうきは、しなやかで柔らかく、畳の目のゴミもすくい取り、フローリングの床も傷つけません^^

 

また、手ほうきに代表される短いほうきなど、ほうきにもさまざまな種類があります。

どのほうきを作るのかに合わせ、ほうき草の生育を種まきの段階で調整します。

短いほうきを作る場合はほうき草を群生させ、長いほうきの場合は間引きをして高く育てるのです。

 

「間引きの具合は、経験で覚えていくしかない」と職人さんはおっしゃっていました。

 

収穫は、葉の軟らかい夏の夜明け前に行います。

茎の部分を曲げたりつぶさないよう1本1本手で刈り、葉を剥きます。

長さを切り揃え、釜で湯がき、天日干しします。

1日に何回もひっくり返しながら、4日連続で干すのだそうです。

…想像するだけでも、実に骨の折れる作業です。

 

そこから、ほうきを編む作業に入っていきます。

 

 

素早くほうき草と針金を編み込んでいきます。

ほうきの種類や編み方にもよりますが、ベテランの職人さんでも1日に作れる本数は、2~3本。コツコツと、丁寧に編んでいきます。

 

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最後の仕上げ。ほうきの先の部分を小刀で切っていきます。

まとめて穂先を真っ直ぐに切る機械もありますが、小刀で穂先をザクザクと切ると、部屋の角まで綺麗にゴミを掻き出せるようになるなど、掃き心地が全く違うのだそうです^^

 

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右側のぷっくりと膨らんだものが、今回編んだ「蛤(はまぐり)」と呼ばれる編み方。

言われてみると、蛤のような形をしていますね♪

編み方もいろいろ種類があり、職人さんによって異なるものもあります。

左側のデザインは、つくばのほうき工房オリジナルのもの。

ピンクとヨモギ色の飾りは「麻の葉」の模様。

丈夫に育つ植物「麻」にあやかり、赤ちゃんが丈夫に育つという縁起物です。

 

最近、「赤ちゃんが寝ている間に掃除ができる」とほうきを買い求めるお母さんが多いとのこと。

また、エコの観点からも「ほうき」が若者を中心に見直されているのだとか。

 

再び、つくばでほうき草の畑が増えるかも…!

 

以上、ほうきがあれば夜中にも掃除できる!と気づいたヤギッチがお送りしました♪

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