最近は気温も上がり始めて、
いよいよ冬も終わりが近づいてきているようですね。
寒がりな僕としては嬉しいかぎりです。
さて、最近つくばの住所をあれこれ検索する機会があったのですが、
玉取や、今鹿島など、
横浜・博多出身の僕としては耳慣れないものばかりでして、
中でも大好きな『食べる』という文字の入っております、
安食(あじき)が大変気になってしまいまして、
ちょっとばかし由来を調べてみたのです。
するとどうやら安食というのは、
「安心して食事がとれるように豊作を祈願した」ところから、
その名がついたそうなのです。
米処として有名なつくば市の北部に位置している安食ですが、
それから察するに名前がついた当時は今とは事情が違ったのかもしれませんね。
色々と想像をかき立てられてしまいます。
安食という地名・人名はこのつくば市の安食を発祥として、
全国に広まっていったそうでして、
こんなところにもつくば発があったのかと面白い発見でした。
と、このような具合に安食を発端にしまして、
当初の目的から完全に遠ざかって、
その後も名前の由来や変遷について調べていたのですが、
中でも面白かったのが筑波山の漢字にまつわるエピソードでして、
今回折角なので紹介させて頂きますね。
西の富士、東の筑波と言われるように、
古くから関東の人々に愛されてきた筑波山ですが、
日本書紀においては、
今の『筑波』ではなく、
『菟玖波』と表記されているのです。
これについて説は幾つかあるのですが、
『木菟(みみずく)のように二つの嶺が天を突く山』
としている説がございまして、
漢字を1文字ずつ見て行きますと、
『菟』はウサギなのですが、これは普通のウサギではなく
木に居るウサギである木菟(みみずく)のこと。
そして、『玖』は色艶よく美しいさまを表しており、
最後は『波』ですが、山の嶺を表す漢字なのだそうです。
木菟の写真を見てみると、
『写真:木菟(wikipediaより転載)』
たしかに二つの耳(羽角)がひょっこりと出ております。
昔の人は男体山と女体山を羽角に見立てて、
「あれは大きなミミズクじゃぁないか、関東一円をにらんでいらっしゃる」
なんて言っていたのでしょうか。
何とも風情のあるお話ですね。
これを機に、色々な地名の由来探しに夢中になりそうです。
それでは、今週はこの辺で。
<文責:伊藤>