皆さん、こんにちは!食いしん坊特派員のTAKAKOです。
朝夕の肌寒さに秋の訪れを感じる今日この頃。新鮮な食材の宝庫であるつくばエリアに、今年も食欲の秋が到来です(^o^)丿
旬の食材はおいしく栄養価が高いので、育ち盛りの子どもたちにも積極的に食べてもらいたいですよね!
すっきりと晴れた秋空の下、イオンモールつくば外部棟「えるふ農国」(茨城県つくば市稲岡66-1)の店先に登場したのは、可愛い暖簾が掛けられた1台のキッチンカー。その名も「八右衛門(はちえもん)」。
100kmマラソンからトライアスロンまでこなす元スポーツクラブインストラクターの女性が、“体の中から元気になる”ことをコンセプトに立ち上げた移動販売のお弁当屋さんで、この夏から営業をスタート。平日には、筑波大学や県立医療大学、TX研究学園駅前公園などで地元の食材をふんだんに使用したお弁当を販売し、週末には、ここ「えるふ農国」で昔ながらのかまどで炊いたごはんと味噌汁を提供しています。
炊き上がりの11時に合わせて到着した特派員。かまど小屋を覗くと…そこには日本昔話に出てくるような大きな3つのかまどと、熱気と煙の中で奮闘する一人の女性の姿がありました。
すごいですね!と特派員が声を掛けると、「うっかり髪も焼いて、チリチリになっちゃいました」と前髪を気にする仕草を見せた店主の久保田紀子さん。その様子に居合わせたお客さんもお手伝いに駆け付けた久保田さんの友人たちも一緒に大笑い。なんだかとっても楽しそうな雰囲気です^^
大きな釜の蓋が開けられると、湯気の中に見えたのはお米の一粒一粒が立ち上がった、なんともおいしそうな炊きたての白いごはん!
「ところどころに小さな窪みができているのが上手に炊けた証拠なんですよ」と久保田さんも炊き上がりに満足している様子。使用しているお米は、地元農家が自信を持って提供してくれたこだわりの有機米とのことで、釜の底にできたおこげも希少なごちそうです。
一つ200円の炊き立ての塩むすび。
えるふ農国でのメニューは、現在のところ、このかまどごはんの塩むすびと地元で採れた食材をたっぷりと使用した300円の具だくさん味噌汁のみ。とはいえ、ほどよい塩加減でふんわりと握られたおむすびのおいしさは格別!蓋付きでテイクアウトしやすい具だくさんの味噌汁は量もあり、肌寒い秋の日にピッタリ。ワンコインで黄金の組み合わせを堪能できました。
毎週、月曜日と火曜日には各所でお弁当の販売を行っている八右衛門。
ときには企業からの依頼を受けて、社員のための特注弁当なども販売しています。
実は、今年7月まで13年間に渡ってスポーツクラブのインストラクターを勤めていたという久保田さん。八右衛門にはそうしたスポーツクラブ時代の会員さんや久保田さんのランニング仲間が次々にお弁当を買いに訪れていました。
そうしたお客さん同士が「久保田さんのお人柄ですよね」と楽しそうに会話しているのを見ると、久保田さんが多くの人に慕われていることが伝わってきました。
地元の食材をふんだんに使って作られたこの日のお弁当の内容は、霞ヶ浦特産のレンコンが皮付きのまま入れられた筑前煮や、ゴーヤと酢バスと紫キャベツのサラダ、カボチャの揚げ漬けなど。そしてお米には、農薬や肥料を使用せず、自然農法で栽培された希少な地元の古代米“緑米”が使われていました。
過去に、ご主人の実家で米作りの難しさを目の当たりにしたという久保田さん。生産者が置かれている厳しい現実を思うと、お世話になっている地元の農家の皆さんに少しでも協力することができればと、形が悪いだけで廃棄される食材を積極的に使用したり、地元で生産されている食材のおいしさをよりアピールできるようなメニューを考えることに余念がありません。
久保田さんが料理に興味を持つようになったのは、意外にも子育てに追われていた頃。忙しさのあまり、どうしても同じようなラインアップになりがちな食卓を見て、このままではいけないと奮起。地元の料理教室に通い始め、素材を大事にする料理法を学んだことがきっかけだったそうです。
社員の健康維持のために栄養バランスの良い食事を、と要望があった企業へは特注のお弁当(写真)を。
筑波大学では、学生向けに「目指せ筋肉アップ・マッチョ弁当」と題した低カロリー・高タンパク・食物繊維たっぷりのお弁当や、食物繊維とビタミンを豊富に含む「美肌弁当」、そして手軽に食べられるおにぎらずを販売。
健康的なだけでなく、ニーズに合わせたお弁当が各所で喜ばれているようです。
肩から八右衛門のロゴ入りオリジナルサコッシュを下げた久保田紀子さん。実は、久保田さんにとってお弁当の移動販売は最終目的ではないのだそう。
以前から考えているのは、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」へ各地からサイクリングにきてくれた人たちが日帰りで帰ってしまうのがもったいないということ。せっかくの機会なので茨城県の魅力をぜひ泊まりがけで楽しんでいってもらいたいと思い、現在空き家となっている実家をいずれは民泊施設としてオープンさせたいというのが久保田さんの大きな目標です。八右衛門という名も、実はその民泊施設の屋号として考えられたものだったんですね。
そして「八右衛門 おにぎらず」としたのも、おにぎらずをサコッシュに入れて持っていけば、サイクリングの途中、どこででも手軽にお腹を満たせるだろうと思ったから。
現在は筑波大学やイベント時にのみ提供しているおにぎらずですが、いつの日か八右衛門のおにぎらずがりんりんロードを走る人たちのお弁当として定着する日がやってくるかもしれません。
周囲への感謝を述べるとともに、「私が作ったもので皆さんに元気になっていただけたら嬉しいです」という久保田さん。お客さんが八右衛門のお弁当から受け取る元気の源は、その料理の中にあるだけでなく、笑顔あふれる久保田さんの人柄の中にもあると感じた特派員TAKAKOなのでした(*^_^*)
【八右衛門おにぎらず】
https://www.instagram.com/hachiemon2021/
<2021年10月の営業予定> ※詳しくはインスタグラムをご確認ください。
- 月曜日:筑波大学医学エリア、筑波大学第1エリア、茨城県立医療大学 のいずれか
- 火曜日:研究学園駅前公園 つくばスタイル館付近 12:00-13:00
- 土曜日・日曜日:えるふ農国 11:00-15:00(ごはんの炊き上がりは11:00・13:00)
いずれもなくなり次第終了。お弁当のご予約・ご注文はご相談ください。
TEL:090-8872-5363